マルチリンクとは?乗り心地と操縦安定性を両立する高性能サスペンションの秘密

マルチリンク 2025

高級車やスポーツカーのカタログでよく見かける「マルチリンクサスペンション搭載」という言葉。
なんとなく“すごそう”という印象はあっても、結局マルチリンクって何?と聞かれると説明しづらいですよね。
この記事では、車の足回りに使われるマルチリンクの構造・メリット・他のサスペンションとの違いを、初心者にもわかるように解説します。

マルチリンクとは何か?

マルチリンクとは、車のサスペンション形式の一つで、複数(multi)のアーム(link)を使ってタイヤの動きを制御する構造を指します。
従来のストラット式やダブルウィッシュボーン式に比べ、より自由度の高い動きを実現できるのが特徴です。
一般的には、タイヤ1輪あたり3〜5本のリンクアームが使われ、それぞれが独立して角度や動きを制御します。
この複雑な構造により、マルチリンクは快適な乗り心地と高い走行安定性を両立できるのです。

マルチリンクの構造と仕組み

マルチリンクは、複数のアームを組み合わせてタイヤの動きを制御します。主な構成要素は以下の通りです。

  • アッパーアーム(上側)
  • ロアアーム(下側)
  • トレーリングアーム(前後方向の支持)
  • トーコントロールアーム(タイヤの向きを制御)

これらを連携させることで、タイヤ角度(キャンバー・トー角)を最適に保ちつつ路面の凹凸を吸収します。
詳しい構造や図解は、CARPRIME「サスペンション形式ごとのメリット・デメリット」で確認できます。

マルチリンクのメリット

① 高い乗り心地性能

複数のリンクがタイヤの上下動を分散吸収するため、段差や振動を柔らかくいなします。高級セダンやSUVなど、快適性を重視する車に多く採用されています。

② 優れた操縦安定性

コーナリング中もタイヤの接地角度を最適に保つため、ハンドリングが安定。スポーツカーでは俊敏なコーナリング性能を支える重要な要素です。

③ 設計自由度の高さ

リンク角度や長さを調整できるため、メーカーごとに独自のチューニングが可能です。乗り心地重視・操作性重視など、車の個性を出しやすいのも特徴です。

他のサスペンション形式との違い

サスペンション形式 特徴 採用車種例
トーションビーム 構造が簡単・コストが安い コンパクトカー
ストラット式 軽量・スペース効率が高い 普通車・SUV
ダブルウィッシュボーン 操作性が高い スポーツカー
マルチリンク 快適性と安定性の両立 高級車・高性能車

マルチリンクのデメリット

  • 構造が複雑でコストが高い(部品点数が多い)
  • 重量が増え、軽量車には不向き
  • 整備・調整が難しい(専門知識が必要)

こうした欠点については、CARPRIME「マルチリンク式サスペンションのデメリットとは?」でも詳しく解説されています。

マルチリンクを採用している代表的な車種

メーカー 車種例
トヨタ クラウン、プリウス(後輪)
日産 スカイライン、フェアレディZ
ホンダ アコード、シビック(上位グレード)
マツダ MAZDA6、CX-60
BMW 3シリーズ、5シリーズ
メルセデス・ベンツ Cクラス、Eクラス

まとめ|マルチリンクは走りの質を高めるサスペンション

マルチリンクは、快適性と操縦安定性を両立するための高性能サスペンションです。
高コスト・重量増といった課題はありますが、それ以上に乗り味の質を劇的に向上させる技術です。
もし「走りの質」にこだわるなら、マルチリンク搭載車を選ぶ価値は十分にあります。

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