旅先や出張先での移動には、レンタカーを利用すると便利です。

レンタカーを利用すれば、寄りたい場所にも寄りやすく、重たい荷物を手で持ち歩く必要もありません。

 

ただし、レンタカーの利用においては、注意しておきたい点もあります。

 

それが、レンタカーの傷について。

もちろん、傷をつけないよう慎重に丁寧に運転することが、最も大切ではありますが、それでももしレンタカー利用中に車に傷をつけてしまった場合には、ドライバーはどう対応すれば良いのでしょうか。

また、修理費用はどのくらいかかるのでしょうか。

 

レンタカーを安心して利用するためには、万が一傷をつけてしまった場合の対応を知っておくことも大切です。

そこで今回は、レンタカーを傷つけてしまった時の対応や費用について、詳しくご紹介いたします。

 

 

レンタカーに傷をつけてしまったら？対処法を確認

まずは、レンタカーに傷をつけてしまった場合の対処法について確認しましょう。

 

レンタカーに傷をつけてしまった時の対処法

走行中に擦ってしまったり、駐車しようとしてぶつけてしまったりと、レンタカーの使用には、通常の車同様、車体に傷をつけてしまうリスクがあります。

 

レンタカーに傷をつけてしまった際に取っていただきたい対応は、次の2つです。

1. 警察への連絡
2. レンタカー会社への連絡

 

慌てず速やかに警察とレンタカー会社へ連絡を行いましょう。

 

①警察への連絡

車に傷がつくような事故を起こした場合、まずは警察に連絡しなければなりません。

道路交通法72条では、車両の交通で人や物を傷つけた場合には、事故の日時や場所、死傷者の数と傷の程度、損壊物の有無とその程度などを報告しなければならないと定められております。

 

「ちょっとした自損事故なら警察を呼ばなくてもいいのでは？」と考えてしまいがちですが、それはNGです。

車が物や人に接触してしまったら、必ず警察に連絡し、交通事故証明書を受け取りましょう。

 

交通事故証明書は、警察へ届け出なければ受け取ることができず、これがなければ事故に対する保険の適用はされません。

修理費の全額自己負担を避けるためにも、警察への連絡と交通事故証明書の受け取りを忘れないようにしてください。

 

②レンタカー会社への連絡

レンタカーに傷をつけてしまった場合、レンタカーを借りたレンタカー会社にも連絡しなければなりません。

傷をつけてしまったこと、傷の大きさ、事故の状況などを詳しく説明し、レンタカー会社の指示を仰ぎます。

 

この時レンタカー会社からは、修理にあたって支払わなければならない費用の額を示されることが多いでしょう。

返却時にその費用を支払う場合、後日納金する場合とありますので、レンタカー会社の指示に従って行うようにしてください。

 

怪我人がいる場合は救護が第一

事故で怪我をした人がいる場合には、警察やレンタカー会社への連絡よりも怪我人の救護が優先されます。

すぐに車を停車させ、怪我人の確認と救護、安全確保を行いましょう。

場合によっては、救急車の手配が必要になることもあります。

 

怪我人の救護と安全確保が完了したら、速やかに警察への連絡やレンタカー会社への連絡、車体の傷の確認などを行いましょう。

 

車両を傷つけたことを隠すのは×

どんなに小さな傷であっても、レンタカーについた傷を隠すのはおすすめできません。

 

レンタカーを返却する際には、必ず傷の確認が行われます。

車体を傷つけたことを隠し、事故を警察やレンタカー会社に報告せずにいると、その後傷が見つかった際に保険適用ができなくなってしまう可能性があります。

 

前述の通り、保険適用に必要な交通事故証明書を取るには、警察への事故の届け出が必要なためです。

小さな傷で警察に連絡するか迷ってしまうような場合には、まずレンタカー会社に連絡し、その後の行動について指示を仰ぐと良いでしょう。

 

身に覚えのないレンタカーの傷を見つけた場合は？

レンタカーを借りる際には、必ず出発前にスタッフと傷の確認を行います。

レンタカーには多くのドライバーが乗車するため、以前から傷がついていたということも十分にあり得ます。

自身でつけたものでない傷に対する修理代請求のリスクを避けるためにも、この出発前の確認作業は慎重にしっかりと行うようにしましょう。

 

 

レンタカーに傷がついた場合の修理費は？保険・補償について

レンタカーに傷がついた場合の修理費用は、数万円〜10万円程度かかります。

これは目安の金額であり、車種や傷の状態、車体の色などによっては、さらに大きな額の修理費用が必要となることもあります。

 

この修理費用は、条件さえ満たせば、保険の適用を受けることが可能です。

 

基本料金は保険料込みが一般的

通常、レンタカーの基本料金には、保険料が含まれております。

そのため、レンタカーに傷がついた場合の修理代は保険で賄えるケースが多いです。

 

ただし、ここまでにもご紹介した通り、保険を利用するには警察へ事故の届出を行い、交通事故証明書を取得する必要があります。

この証明書がなければ、保険が適用にならないのでご注意ください。

 

また、気を付けておきたいのが、保険の利用には免責金額が設定されている点。

 

免責金額とは、保険利用時の自己負担額のことです。

一般車両であれば免責金額は5万円、大型車両であれば10万円が一般的ですが、免責金額に満たない場合の修理料金は、レンタカーをレンタルされた方の全額自己負担となります。

 

この免責金額は、レンタカーのレンタル時に任意保険の免責補償制度へ加入しておくことで支払いが免除されます。

免責補償制度への加入には費用がかかりますが、加入しておけば、万が一の事故による免責金額の支払いは免除されます。

保険適用外なら全額自己負担

交通事故証明書を取得できなかったり、規約違反による事故であったりした場合、車両の修理費用は保険適用外となります。

保険が適用されなければ、修理費用はレンタカーをレンタルした方が全額負担しなければなりません。

 

車種や状態によっては、車両の修理費が高額になることもあります。

保険の適用を受けられるよう、警察への事故の届出は必ず行い、規約も遵守するようにしてください。

 

 

レンタカーの傷は一般的には保険適用に。事故証明の取得を忘れずに

レンタカーに傷をつけてしまった場合の対応には、警察への連絡とレンタカー会社への連絡の2つがあります。

事故による怪我人がいる場合には、怪我人の救護が最優先となります。

 

車両ダメージは、駐車しようとする際に発生する事が多く、コツンとぶつける・少しだけ擦ってしまうケースがほとんどかと思います。

しかしそのような小さな事故であっても、警察へ事故の届出を行い交通事故証明書を取得することにより、車体の傷の修理に保険を適用することが可能になります。

傷をつけてしまったことを隠したりはせず、きちんと届出を行うようにしましょう。

 

ただし、保険の利用には免責金額が設定されています。

車両・対物事故免責額補償制度（CDW）へ加入しておくことで、免責金額の支払いも免除されますので、万が一に備えて加入しておくと安心です。

 

現在、輸入車レンタカーの多くには、バックモニターやセンサーが装着されています。

それらを使うことで、不必要なダメージの発生を防ぐことが出来ます。

次の人にも気持ちよく使ってもらえるよう、傷をつけない慎重で安全な運転を心がけてください。